お米が日本で栽培され始めたのは、約3000年前の縄文時代だったとされている。中国から伝わったものが九州地方で栽培され、やがて日本全体へと広まったと言われている。
2300年前には既に、現在の青森県でお米が栽培されていたそうだ。しかし、当時から白いお米が食べられていたわけではない。初期のものは細長い形で赤い色をしていたと考えられており、白米が食べられるようになったのは奈良時代の頃とされている。
この当時には臼と杵で精米する技術が発達していたが、白米を口にできたのは貴族など限られた人々のみであった。庶民の主食は精米の甘い「黒米」に雑穀を混ぜたもので、この格差は江戸時代まで続いたそうだ。
そんなお米にはデンプンが多く、体に摂取されたデンプンは脳の栄養素となるブドウ糖へと変化する。これは体を動かすのにも欠かせない栄養素だ。よく頭を使う人やスポーツをする人ほど、お米は積極的に食べた方がいい食品と言われている。
また、体の調子を整えて疲労を回復させる効果があるビタミンB1や美肌効果のあるビタミンB2も豊富だ。これらはお米の胚芽部分により多く含まれている。しかし、胚芽は精米する際に取り除かれてしまう部分である。そのため、より多くの栄養素を摂取したければ、胚芽が残っている玄米の状態で食べた方がいい。
実際、余分な体重を減量するリセット法として、十日間玄米のみを食べる食事法も存在しており、玄米に必要な栄養がきちんと含まれていることが窺える。日々、玄米の習慣をつけるだけで、健康な体に近づくことができるのは間違いないだろう。